論理的思考とは

論理的思考とは、目的を達成するための方法や手順を考えることです。一般的に、子供は直面した課題を直感的に理解し、あまり手順を考えず目的を達成しようとする傾向があるといわれています。しかし、目的をきちんと達成するためには課題を整理し、解決に向けて順序立てて考えることが必要不可欠です。

例えば、親から「しっかりと歯磨きをすることが大切」といわれているにもかかわらず歯磨きを怠って虫歯になった場合、論理的思考を用いると下記のように考えます。

• どうして虫歯ができたのか原因を探る
• どのような方法で虫歯を治せるのか考える
• 今後虫歯にならないためには何をすべきか考える
• 実践に移す
• 虫歯になったか否か結果を検証
• 虫歯になった場合は、再び原因を探るところから始める

このように、原因から解決策の模索、結果の検証まで順序立てて考えることで虫歯にならないための道筋を見つけるのが論理的思考のポイントです。このような考え方ができるようになれば、目的を達成するための論理的な解決策を導き出せます。

プログラミング的思考との相違点

プログラミング的思考も、目的を達成するために原因や解決策を順序立てて考えるという点では論理的思考と変わりはありません。両者の違いは「効率的であるかどうか」です。

論理的思考の場合、効率的であるか否かは加味されません。自分で組み立てた問題解決までの道筋が非効率だったとしても、手順を整理して考えたのであれば論理的思考になります。一方で、プログラミング的思考は問題解決のための手順を整理するだけでなく、効率を考えることも重要です。最短で問題を解決するにはどのような手順を踏めばよいのか、あらゆる選択肢の中から検討する必要があります。

先ほどの虫歯の事例で考えてみると「虫歯にならないための方法」として、最も効率的な方法はどれなのか検討するのがプログラミング的思考です。例えば「毎日歯を磨く」だけでなく「歯医者で定期検診を受けて指導してもらう」ことも加えた方が虫歯にはなりにくいかもしれません。

その時々の状況や金銭面、時間など、多種多様な要素やメリット・デメリットを考慮した上で最善かつ効率的な方法を見つけ出すことこそプログラミング的思考であり、子供の賢さを養う重要要素とされています。

「考える力」は、将来の視野を広げるために必要

論理的思考とプログラミング的思考には、違いがあります。しかし、どちらも考える力に直結することには変わりありません。考える力を養うことで視野が広がり、子供の将来の選択肢が広がるきっかけになるでしょう。輝かしい将来へ羽ばたいていけるよう、子供が考える力を身につけることは非常に大切です。